「再生医療」は自分の細胞を使って、体内の組織や臓器を再生する新たな治療法です。これまで治療法が存在しない、難しいとされていた病気に対して、有効的な治療法の可能性があるといわれています。また、患者様の苦痛を軽減するなどの点で、自分らしい生活を送れることから、生活の質が向上するといった利点があります。新しい医療分野として、世界中で研究がおこなわれているのです。
日本ではヒトの治療に関し、既に医療現場で臨床的に治療をおこなうことが許可されているため、導入する医療機関も増えているのです。再生医療の基本的な考えでは、本人から採取した血液などをもとに、体外で細胞を培養させます。そして、組織や臓器の再生に必要な細胞に変化させられる状態にした後、本人に移植することが基本の治療です。
動物の血液のなかには、リンパ球と呼ばれる成分があります。体内に細菌やウイルスが侵入すると、このリンパ球がそれらを排除する働きをしてくれます。これが、動物が生まれながらに持つ「免疫」という働きです。
「がん免疫療法」は免疫力の働きを利用し、がん細胞に直接アプローチします。長年の研究や臨床データにより、発症や進行を抑えることが期待されています。現在も日々、研究が続けられており、さらなる治療の可能性が広がることでしょう。
がんの治療はこれまで、外科手術・科学療法・放射線療法のどれかを選択することが常識でした。しかし、免疫細胞療法はこれらに変わる新たな治療法として、注目を集めています。がんの治療には、身体的・精神的苦痛を伴うものでした。ですが、免疫細胞療法の場合、その苦痛なく、日々の生活は変わらずに治療が受けられます。
1.副作用がほとんどない
2.延命効果が見られる
3. QOLが上がる
4.他の療法との相乗効果
動物の体は、約60兆個の細胞が集まってできています。そのなかでも、皮膚や心臓などの組織や臓器を作るために必要な細胞があります。
それが「幹細胞」です。
その幹細胞を体外で培養したものを体内に戻します。すると「分化」と呼ばれる、組織や臓器を再生させる働きをします。動物が持つ自然治癒力を助ける治療法が「幹細胞療法」です。
幹細胞は骨髄、特に皮下脂肪は多く幹細胞が含まれているとされていることから、治療に多く取り入れられています。
幹細胞療法は、分化の能力を活かした、自分の細胞から組織や臓器を再生させる先進的な治療法なのです。
日々、研究がおこなわれている再生医療は、今後さらなる発展が期待できる医療分野として注目されています。
1.骨折・癒合不全
2.椎間板ヘルニアなどの脊髄損傷
3.関節炎